東日本大震災 被災地域資料をDVD復元 岩手県大槌町に寄贈 

東日本大震災から今年で6年を迎えました。犠牲になられた多くの方々のご冥福を心よりお祈り申し上げます。
特定非営利活動法人地域資料デジタル化研究会(小林是綱理事長)は、2017年4月18日午後、岩手県大槌町の町立図書館で、被災図書館資料のデジタル化復元作業の終了報告と復元デジタル資料のDVD正副2セットを贈呈いたしました。
 デジ研のデジタル化技術により復元された大槌町の被災資料は町議会議事録、町役場広報、小中学校の子供子供達の記念文集などで。延べ1万5千頁に及びます。大槌町では町役場が津波に被災し、すべての行政資料が消滅しましたが、図書館に保存されていた議事録、広報などは奇跡的に流出をまぬがれたものの、汚泥やカビなどにより汚損し、判読不能になっていました。
 デジ研ではその当時岩手県立図書館の統括責任者をしていた本会の小林理事長が、被災図書館レスキューチームをたちあげ、大槌町の被災資料のデジタル復元に取り組んで来ました。この社会貢献事業には、都留文科大学の日向良和研究室を中心にした学生延べ5百人が協力しました。紙資料を洗浄し、前ページをスキャン採録、OCRテキスト抽出、などの作業により、全文検索を可能としました。、6年間の作業が本年3月に終了しました。
本日の贈呈式では作業終了の報告とともに、「震災の記録遺産とし、防災の学習資料にも役立てていただきたい」と趣旨説明を行いました。
 
また。本日は山梨県日蓮宗の雅楽演奏グループの楽音会(長沢宏昌代表)による大槌町震災犠牲者七回忌追善音楽法要も現地の蓮乗寺本堂で行われ、デジ研も法要に参加し、音響PA装置の設営などで協力いたしました。
被災資料をデジタル復元したDVDセットの目録をデジ研小林理事長、井尻事務局長から、震災当時の佐々木図書館長、現在の鎌田図書館長に贈られました

新聞社、テレビ局の取材リクエストにより、佐々木元図書館長、小林理事長、鎌田図書館館長が写真に収まりました

大槌町の蓮乗寺本堂では、山梨県の日蓮宗楽音会により、震災犠牲者7回忌の追善音楽法要が行われ、雅楽が演奏されました

デジ研の震災復興支援活動が縁となって、山梨県北杜市・実相寺の神代桜(子桜)が大槌町・蓮乗寺に贈られました。4月18日、神代桜桜守の三枝さんが現地で開花を確認しました。この開花により神代桜が大槌町の環境に適合して、今後何百年も生きていける見通しがついたということです
今後末永く大槌町の震災復興を見守っていくことでしょう。

岩手県大槌町蓮乗寺に贈られた 山梨県北杜市実相寺の神代桜

岩手県大槌町の蓮乗寺で開花した山梨県北杜市の神代桜子桜。山梨と岩手を結ぶ新たな、そして永代の絆の証となります

被災した岩手県大槌町の中心街ではインフラ整備の復興が進められています、地盤の2mかさあげが終わりましたが、住宅や商業、産業施設の復興はこれからだということです。中央に見える被災した町役場旧庁舎は震災遺産として存続すべきかどうか現在も討議が続けられています。旧役場庁舎では、当時の町長以下40人が犠牲になったということです

震災で擬制となった身元不明者70人の納骨堂で、7回忌追善供養が行われ、デジ研も参加いたしました

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