ロゴをクリックすると、ホームに戻ります

HOME 活動履歴 デジタルアーカイブ NPO法人概要 リンク集

NPOとの協働を推進するための基本方針(案)に対する
本会の意見

山梨県民意見提出制度とは
山梨県の施策に関する基本的な計画などの策定過程において、その原案や参考となる資料を公表して、広く県民の皆さんから意見等を募集し、寄せられた意見等を考慮しながら、最終案決定を行うとともに、意見と併せ意見に対する県の考え方を公表する制度です。
案件名
募集期間
意見募集の状況
担当課連絡先
「NPOとの協働を推進するための基本方針(案)」に対する県民意見の募集 平成15年6月12日〜
7月11日
企画部県民室県民生活課
055-223-1351(直通)
kenmin-skt@pref.yamanashi.jp

●山梨県のNPOとの協働を推進するための基本方針案(PDF文書)



(NPO地域資料デジタル化研究会 平成15年7月11日提出資料)


山梨県企画部県民生活課殿


NPOとの協働を推進するための基本方針(案)に対するパブリックオピニオン


氏名:小林是綱(NPO法人地域資料デジタル化研究会理事長)
住所:東八代郡石和町東高橋133
電話:055-261-7360
意見:
 NPOとの対等のパートナーシップを目指し、相互の協働のあり方について、積極的な方針を検討された山梨県当局の熱意に、まず感謝を述べるとともに、以下にわたしたちNPO関係者として、いくつかの点について、コメントさせていただきます。

<該当箇所>
基本方針の案文全般にわたって

<意見内容>
 「策定にあたって」には「NPOとの協働を推進するための基本方針案(以下、協働方針案と略す)」策定の目指す内容が下記5点にわたり、明確に示されています。
・公共サービスの県と県民の役割分担を明確化すべき
・NPOの活動が社会全般に広がっている
・県は効率的で質の高い行政サービスの提供を目指す
・そのためにNPOとの協働が重要
・故に協働の基本的な考え方、事業推進の留意点と6つの基本方針を示す

 併せて資料全体を通読いたしますと、この協働方針案が原則的に「効率的行政サービスの提供を目指すためNPOと協働」、その窓口となる県民生活課と事業担当部署の業務連携のあり方を6項にわたり規定した山梨県庁内部向けの資料として作成された経過が推察できます。
 そこで、私たちの意見です。
 県内のNPOは今、すばらしい早さで社会貢献団体としての活動ビジョンと実践を積み重ねておりますが、なにぶんにもNPOは揺りかご期にあり、その運営基盤も脆弱な段階にあります。
 まだ、現状のNPOは、県との協働に取り組むには、協働と併行してさまざまな支援が必要な段階にあると言わざるをえません。
 この段階で、協働方針案を定めることにより、県内部の事業推進を図られることには、大いに敬意を表するものですが、私たちNPOは、山梨県が県民に向けて、NPO活動の振興にどのように取り組み、どのような県民参画の郷土社会形成を目指すのかという基本姿勢を、まず前提として示していただきたいのであります。
 そこで以下6点を提言いたします。

(1)今回策定された「協働方針案」の前提となるべき要件は、県の協働パートナーとなるNPOがしっかりと自立していることだと思われます。
 よって、「協働方針案」と併行して「山梨NPO活動を促進・支援するための基本方針」を制定することを提案いたします。
 「効率的で質の高い行政サービス」のために協働を期待するのであれば、しっかり自立し、専門性を備えたNPOの存在が不可欠でありますので、協働方針案と併行してNPO促進・支援のための基本方針を策定していただく。それにより、さらに山梨のNPO活動の発展にとって有意義ではないかと考えます。

 ※「NPO活動の促進・支援基本方針」の策定にあたっては、私たちもこれまでのNPOとして理想と実践をふまえて、その策定に参画する用意がありますので、よろしくお願いいたします。具体的には、NPOの理念、NPOの脆弱な組織基盤を充実させるため、財政、人材育成の両面からの支援の必要性と支援策(補助金、民間寄付の促進、NPOマネジメントセミナー開催、NPO事務所や会議室機能を持った支援センター設置など総合的な施策)を提案する用意があります。

(2)もし、(1)の策定に時間がかかるのであれば、協働方針案の前段において、県がNPOとともにどのような望ましい郷土社会を作り上げていくかという基本的姿勢とビジョンを前提として示していただき、その上で、県のパートナーとしてのNPOとの協働を規定すれば、さらに協働方針案の意義が深まると思われます。

(3)協働方針案では、NPOは行政のパートナーとしての地位が期待される役割として提示されています。
しかしながら、NPOは「県民自らが主体的に、組織的に取り組む社会貢献活動」であり、県民の志の発露でもあります。
 それゆえに、協働方針案では事業の検討段階でNPOの意見を聞くことがうたわれていることには、全面的に賛成いたします。そこで、もう一歩すすめて県民を代表する機関の一つとして、NPOが積極的に県に対して事業や政策案を提案し、県が受け入れていくことも、協働および地方自治に対して重要だと考えます。

(4)今回の協働方針案では、県とNPOの関係だけを規定しておりますが、今後のNPO活動の課題となる「NPOと県民」「NPOと市町村」「NPOと企業」「NPOとNPO」など多様なマトリックス的な協働についても望ましいあり方を示すべきであると考えます。

(5)ニーズがなくなったり、NPOに問題がある場合を別として、県のNPO事業にある程度(5年間程度)の継続性がないとNPOの組織基盤が固まりません。
 そこでNPO協働の事業については「多年度に継続しておこなう事業・契約」の取り扱い方針を盛り込んでいただきたいと思います。

(6)協働方針案第4章方針6の図「協働推進体制のイメージ」は、見る人によっては、県庁と県民の関係が上意下達だと受け止めるかもしれません。県が上で住民が下、情報や事業は上から下りてくるというイメージに見られるのは県の本意ではないと思います。
 ここでは、イメージを山梨県、NPO、県民の3者が「三つ巴」型に円満表示するのが、県民のよりよい理解を得られるイメージではないかと思います。