山梨県「やまなしITプラン」策定協議会への参画 山梨県は県内の地域高度情報通基盤のあり方を策定する「やまなしITプラン策定協議会」を7月28日発足させた。協議会委員は、県内外の有識者、各分野代表で構成し、本会の小林理事長がNPO分野から委嘱を受けた。 日時:平成15年7月28日午後1時半〜3時 場所:甲府市・ニュー機山 次第: 1.委員委嘱 2.議事 ・ITプラン策定協議会は、専門的立場からの意見を述べることを期待され、会合はあと2回開催されるとのことで、この会がプラン策定の実作業をするのではない。プラン作成は山梨総合研究所に委託されている。また、情報ハイウェー構築の部分は、「山梨県情報通信基盤整備推進官民連絡会議」(略称官民会議)に付議されている。 ・官民会議メンバーは、通信インフラ系の業者と学識経験者で構成されている。(協議会、官民会議のどちらも会長は伊藤・山梨大副学長である。) ・実際のプラン作成は、事務局である県情報政策課が山梨総合研究所に委託している。 ・策定協議会委員は以下の通りである。 会長 伊藤洋(山梨大副学長) 副会長 もたい昭男(全国朝日放送取締役) 委員 新海一男(県中小企業団体中央会)藤原喜久美(農村女性アドバイザー)寺田信幸(山梨大医学部)横内滋里(山梨英和大)小林是綱(NPO地域資料デジタル化研究会)前田芳夫(NTT東日本)望月浪江(山梨県CATV連絡協議会)中村照人(市長会)大柴恒男(町村会)岡田裕二(総務省関東総合通信局) ・プラン策定の基本的方向・施策展開は以下である。 1.行政・公共サービスをより便利に、より身近にするために 2.行政運営をより効率的にするために 3.産業のIT活用を推進するために 4.必要なIT環境が得られるように 5.IT活用能力をより高めるために 6.地域の連携を強化し、活力をたかめるために 7.より安全に、十分にITを活用するために ・地域資料デジタルアーカイブの展開について 施策展開「公共サービスの高度化」の具体策で、以下のように方針が示されている。 「地域資料のデジタルアーカイブ化の促進」 「電子カルテの導入促進」 「遠隔医療システムの導入促進」 「遠隔教育の促進」が盛り込まれている。 ・本会の対応 ITプランの施策展開には、デジ研が昨年、山梨県知事へ提言した「地域資料のデジタルアーカイブ構築」が取り入れられている点は評価できる。しかしながら、策定会議の初会合で感じた問題点は、デジタルアーカイブを公共サービスの一環、博物館や図書館のサービスの範囲内で考えていて、県民デジタル文化創造の視点がない。 また、官民会議は情報通信のインフラ系整備に重点が置かれていて、ITプラン策定のの過程で、デジタル・コンテンツ系を討議する場が設定されていないようである。 これらの点について、県民のデジタル文化創造のために、デジ研として案をまとめていきたい。昨年の知事提言に続き、さらに調査研究を深め、提言していく方針。 ・県当局は、11月中にITプラン中間報告をまとめて発表する見通し。 ・(追記) 山梨総合研究所は、その後ITプランの策定のため、県内の教育、福祉、医療、産業などの各分野ごとに、代表者を集め、グループヒアリングの形で、意見、アイデアを収集し、案文作成に民意を反映するというやり方を進めている。 |
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